2020年度から一般社団法人日本育療学会の新たな理事長に就任しました武田鉄郎です。新理事長としてご挨拶申し上げます。
今年に入り、新型コロナウィルス感染で世界中がパンデミック状態となり、現在も先行きが見えない不安な状態です。このため、感染症自体に対する不安や恐怖のみならず、感染拡大に伴って二次的に生じる環境の変化、行動制限、情緒不安、経済不況、社会不安など多方面にわたって多くの影響を及ぼしています。中でも、個人の心身の不調のみならず、家族関係や周囲の人々との人間関係、さらには社会全体に及ぶようなメンタルヘルスの問題が大変危惧されるところであります。
このような状況においては、家族や各専門家たちがお互いに協働し、協力し合い、病気の子どもや家族の支援にいかに取り組んでいくかが問われています。そして本学会が積み上げてきた経験と英知は、きっと多くの方々に役立つことであろうと確信しております。
本学会は、現在及び将来にわたって、病気や障害のある子どもが充実した生活を営むことができるように、教育、医療、福祉、家族及び本会の目的に賛同する関係者が一体となって、子どもの健全育成を図るための研究・研修を推進し、その成果を普及することを目的としています。
本学会は、目的達成のために、以下の4つの活動を行っています。
1)研究会・研修会の実施
子どもの健全育成を図るために、教育、医療、福祉、家族等の立場から研究会・研修会を定期的に計画し、実施します。
2)学会誌及び図書等の刊行
日本育療学会誌を定期的に刊行します。
3)関連団体・機関との連携
子どもを支援するために教育、医療、福祉、家族等の関係団体や機関との連携を重視した活動を行います。
4)教育、医療、看護、福祉等に関する調査研究・知識の普及
子どもの教育・社会福祉・看護・保健等に関する調査研究を行い、その成果の普及に努めます。
今後も、社会からの期待に応えながら本学会の使命達成に向けて誠心誠意努力して参りたいと思います。また、より良い学会となるよう会員の皆さんからのご意見・要望を頂きたく存じます。
皆様からのご協力、ご指導を何卒よろしくお願い申し上げます。